省エネワンポイントアドバイス
一般空調の温度設定による省エネ化
快適性とされる室内温度は、夏季には事務室でワイシャツを着ている状態で24~26℃、また冬季に上着を脱いでいる状態で、22~24℃とされているこのため通常、夏季は26℃、冬季は22℃が適用されてますが、一般的に冷暖房設定温度を1℃変更すると約10%の負荷削減ができるとされています。省エネの観点からは、設定温度の見直しは必須と言われています。
外皮負荷の低減による省エネ化
省エネ化を図る点で、パッシブ方式と、アクティブ方式という方式があります。パッシブ方式とは受け身型、受動的型で建物自体の断熱性能を向上させることです。アクティブ型とは積極型、つまり設備の更新等の積極投資型省エネ手法の代表なものです。パッシブ型の代表的なもので、外皮負荷の低減、つまり日射負荷の低減のことです。日本の気候には4季があり実は夏の南側の日射負荷より、春、秋の西側の日射負荷のほうが大きいのはご存じでしょうか。これは夏季には太陽は高く、春秋の西側の日差は低く強烈なため、室内負荷としては一番高いものになります。つまり西側ほど庇のある窓が効率的で南側は開放的な窓でも可能だということです。外皮負荷軽減には、ブラインドの設置等がとても効率的でブラインドの有り、無しでは冷房負荷は1.5倍となり、外皮負荷の軽減は安価で効率的なのです。
冷温水の出口温度の適正化による省エネ化
- 冷温水による冷暖房負荷のピーク以外は低負荷率・低負荷運転の時間が多く、実はピーク時間のほうが少ない、現在のインバーター運転の場合でも20~30%運転時は大変効率が悪く、増エネ状態となります。このため、安易な過大設計は消費電力の増加になるばかりか、イニシャルコストの増加になり良設計とはなりません。冷温水においても冷水出口温度を高めに設定することで省エネ化することが可能です。出口温度を8℃から11℃へ変更した結果20%の省エネを実現した事例があります。